戸籍にヨミガナが勝手に載せられて人権侵害になる問題

こんにちは、彩乃六花です。

最近、よみがなを戸籍に載せるという計画が出てきました。

そもそもは、氏名のよみがなは戸籍には載っていませんし、住民票にも載っていません。
公式記録にないのですから、氏名のよみがなに実名も通称もありません。

ちなみに唯一しいていえば、旅券(パスポート)では、氏名をローマ字表記するため、よみがなが判ることになります。
そのため、パスポートにどのような読みを載せるのか、さらにいえば、つづりも問題になってきました。これまた酷いことに日本国では、氏名のローマ字表記のつづりも原則が決められていて、原則から外れるつづりを記載させるのには困難が伴ってきました。

ともかく、市町村が管理する住民基本台帳住民基本台帳ネットワーク上のデータには、事務的な理由で事実上、よみがなが入力されています。
これをもとに、社会保険事務とか選挙人名簿とかにも流用されているようです。

しかし繰り返しますが、よみがなに公的な公式記録はありません。実名も通称もありません。
だから例えば「消えた年金問題」では、氏名のよみがなを勝手に決めつけて転記したために年金が「消えた」のです。本人が名乗っているよみがなと異なる記載がされて名寄せされなくなったのです。

大切なことですから繰り返しますが、よみがなには公式の記録はないのです。

ですから例えば、美紀さんが、「みき」と名乗っても、「よしのり」と名乗っても、なんら問題ないわけですね。

このように、よみがなに実名も通称もないことのおかげで、例えばトランスジェンダーな人のある程度の割合が、名の読みを性自認に合わせて名乗れるために生きていきやすくなるという事実があります。

しかしそれが、今後何年か先にでも、住基ネット上のよみがなが戸籍に転記されて公式記録になってしまうことがあったとしたら、大惨事になりかねません。

いま住基ネット上に載っているよみがなが、本人にとって「正しい」か(客観的には正誤はありません、当人の自認の問題でしかありません)、確認しておかないと大変なことになるかもしれません。

また、住基ネット上に載っているものが当人の自認と異なっている場合には、市町村役場に言って更正させられるかもまた、問題になります
市町村によって、またそこの部署や職員次第で、なんの権限もないくせに当人の申し出を断っている市町村も全国にはあります。
なにせ、よみがなの記録に公的根拠がないですから。つまり、どう転んでも権力の都合のいいように解釈する、という支配の手口がまかりとおっています。

もしかすると、当人の申し出を断って「訂正」しないことが個人情報保護法違反になるかもしれませんが、たといそうでなかったとしてもいわゆる人権侵害であり憲法違反なのではないかと考えられます。

マジョリティにとっては大したことではないので無関心なのでしょう。
しかし、いくらかの人々にとって現在また今後想定される事態は地獄です、カタストロフです。

しかも今後、よみがなが戸籍に載ったとすると、戸籍上のよみがなと異なる自認は、通称扱い、さらには、偽名だとすら追及されるかもしれません。
言い換えれば、戸籍によみがなを載せることが、人権制約になり、今後も当然に生まれてくるトランスジェンダーな人々をいま以上に苦しめる事態になってくるでしょう。

旅券という例外を除けば、本人確認書類にもよみがなは記載されません。

そのことを悪用しようとする人もいたでしょうが、もちろんプロはたかがそんな手口にはとうに騙されないできましたから。例えば前科であれ信用情報調査であれいろいろ。
ですから、よみがなに公式記録がない、当人の自称でしかなく変えられるという事実は、実際には思ったほどには深刻な悪用は不可能なのです。

他方で、よみがなが当人次第で変えられるということは、トランスジェンダーな人をはじめ何も悪いことをしていない人にとって、社会生活をしていくための足がかりというか「すがるワラ」くらいかもしれませんが、いくらか役立ってきたのが現実です。わずかながら「希望の光」でありました。

それがいまも根拠もなく握りつぶされていたり、今後はさらに奪われるかもしれないといった状況にあります。

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